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「7SEEDS」についての長い考察

「食わず嫌い」は、何事においても良くないと思う。

数年前に愛妻が一度ススメてくれたにも関わらず、スルーしてしまっていたことを、“漫画好き”を自称している者として恥じたい。


「7SEEDS」(田村由美)という漫画が超絶に面白い。



愛妻の友人から数巻を借りてきてもらい、読み始めた翌日にはTSUTAYAに行って不足分の十数冊を借りてきて、都合3日で、既刊24巻を読破した。

昨夜は、午前1時過ぎまで読みふけってしまった。
いざ寝床に就いた後も頭の中が漫画の世界観に席巻されてしまい、午前3時近くまで寝付けなかった……。

“絵柄”で漫画の好き嫌いを判別してしまうタイプなので、
少女漫画の強度が高い画風に対して、拒否感が先行してしまったことが「食わず嫌い」の原因だったと言える。
ただし、一旦読み進めて、その画風に慣れてしまえば、もうそんな拒否感などどうでもよくなった。


最悪の天変地異によって滅亡した地球。
災厄が過ぎ去った後に人類の種を残そうと世界中で計画された「7SEEDSプロジェクト」。
日本では7人ずつの「春・夏A・夏B・秋・冬」5チームの若い男女が、崩壊した地球に放出された……。

SFとサバイバルを組み合わせたプロットは少々チープにも思える。
特に各チームに季節の名称を付けるなんてのは、何だか安直で、「乙女ちくね」と思った。

また、1巻目から登場する「夏Bチーム」は、主人公をはじめとして“凡人”たちの集まりのように見え、後に登場してくるその他チームのキャラクター性に対して、あまりに説得力がないように感じる。

しかし、読み進めていくと、そういった各種設定にも明確な「理由」が存在し、それが理解できるようにストーリー展開されていく。
次第に、このプロジェクトを実行した人間たちの思惑と、それらを含めた人間の「業」に対しての答えが見え隠れしてくる。


この漫画には、人間が一つの生物として「生きる」ということの本質が溢れている。
崩壊し新たな生態系が生まれた世界に放り出された人間という生物が、「種」の存続をかけて生き抜くということの恐ろしさと美しさ。
それはまさに「滅亡」と対の存在である「創世」の叙事詩だ。


そして、こんな絶望的なディストピア世界の中で、しっかりと若い男女たちの「恋心」を描き付けていることに、「少女漫画」としての作者の気概を感じる。
そんな恋模様なんてこの世界観に対して乖離していると一寸思った。しかし、すぐに思い直した。

こんな絶望的な世界だからこそ、人間は「恋」をするのだと。

藤子・F・不二雄の短編「間引き」を思い出す。
人口が増え過ぎた世界で、人間という種は人を愛するという感情を廃することで、“間引き”を始める。そして、再び繁殖しなければならなくなった頃合いに、「愛」を思い出すのではないかというショートストーリーだ。

だから、この漫画に登場する世界に取り残された男女が、死と隣り合わせの状況下で必死に生き抜き、そして恋をする様はまったくもって正しい。
それは、人間という種に唯一託された「存続」のための「武器」のようにも思える。


いやあ、ついつい熱くなってしまった。まさかこれほどまでとは。
散々僕にススメてきた愛妻からは「それみたことか」と延々と恨み節を聞かされている。

幸か不幸か、この漫画はまだ終わっていない。次巻からは当然購入するだろう。
早速、来月の新巻の発売を心待ちにすると共に、読み終えたばかりの既刊24巻分をどう買い揃えていくか、思い悩む。



2013-06-11 224113-2




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(2002/03/26)
田村 由美

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